エンドロールの先でも君を恋うから


シロップが底に溶けた時、二人が帰ってきてすかさず私の隣に来た月ちゃんが「水着褒めて貰えた!」と嬉しそうに耳打ちした。



頑張って選んだ甲斐があったね、と返したけれど、どんな水着を選んでいたとしても瑞星くんは褒めてくれたはずだ。



深いプールの水面に足を付け、体を沈ませていく。



由良くんと瑞星くんが周りの注目を集めているのを見て月ちゃんが面白くなさそうに見つめていた。




レモン色の浮き輪の上でプカプカ浮きながらぼんやりしている私は、きっと背中以外太陽で焼けてしまうだろう。



「弥衣〜」



同じようにライム色の浮き輪に乗る月ちゃんは器用にくるりと回り瑞星くんに背を向けて私と向き合う。



私にはそんな高度なことはできないので、水の流れるままに従うだけだった。



「そんなに由良見てて面白い?」



ぼんやり見ていたのは由良くんの事だと、月ちゃんに言われて初めて自覚した。



だって、無意識に探してしまうから。



心がぽかぽかして、話さなくても目が合わなくてもそこにいるだけで胸につかえる何かが吹き飛ぶ。



眩しい太陽とは違う、見つめやすい月や星みたいな人だから。