知らない声に顔を上げると、男の人が三人。
けれど私は三人を見やったのち、他の二人よりも半歩身を引いた右側にいる男の人に視線を向けた。
太陽に透けたグレーの髪に目がいった訳ではないし、だからといってなんとなく見つめた訳でもない。
「夏音くん?」
「...弥衣」
どこからどう見ても私のクラスメイトだったから。
「え、夏音知り合い!?是非俺とも知り合わせてください!
君、ヤヨイちゃんていう…痛っ!?」
夏音くんの暴力によって言葉を遮られた声の大きい男の人は、きっと他校の人なんだと思う。その隣の無口な人も。
こんなに顔の綺麗な人たち、忘れるわけがない。
「弥衣は駄目、駄目というか無理。やめておいたほうがいい、俺は命が惜しい」
違和感ばかりの王子様スマイルを出さない夏音くんを見て、二人は中学生の頃の友達だと分かった。
裏表ができたのは高校生になってからだ、って最近聞いたから。
「え〜弥衣ちゃんそんなに凶暴なの?」
「い、いえ、それはきっと私じゃなくて...」
「俺だけど」
嬉しくない誤解をされてすぐ、知った声のした後ろから私の首に巻かれた腕。



