それが当たり前になっている自分がいる。そんな自分が怖くて、嫌い。
「...由良くん?」
隣で私の膝に水がかかるくらい足をバタバタさせていた由良くんがいない。
ぐるっと辺りを見回すけれど、人が多すぎていくら背の高い由良くんでも探せなかった。
どこ行っちゃったの…?もしかして、私の方が迷子?
由良くんが私を置いていくことは考えられないから、なにか一声掛けたのだろう。
「そろそろ二人のこと迎えに行こうか」って言ったのかもしれない。
そう思って私はウォータースライダーのほうまで由良くんを探しに行こうと立ち上がった。元の道を辿ればいくら方向に鈍い私でも平気だろう。
わ、汗で日焼け止め落ちちゃったかも...あとでまた塗りに行こうかな
若干ヒリヒリと肌が焼けた感覚に顔を歪めて、近くに置いてあるレモン色の浮き輪を手に持つ。
朝のようにぶつかって転ぶことのないように少しでも装備しておこうと、そんな時だった。
「ほら、やっぱ可愛い!後ろ姿で分かる俺さすが!」
歩き出す前に、目の前にいた男の人が大きな声で指差すから、嫌でも私のことだと分かってしまう。



