すっかり暑くなった夏の昼下がり、同い年くらいの子が溢れかえった駅前で、私は月ちゃんと待ち合わせしていた。
「弥衣、おはよ!」
地面からの熱気が伝わるくらいの蒸し暑さで、いつもなら苦戦する服選びは比較的簡単だった。
ワンポイントのロゴが付いたTシャツにロングスカートの、シンプルな服装。月ちゃんとなんだか似ていて、ようやく服選びが成功したらしかった。
夏休みがやってきてすぐ、今日は月ちゃんとのお泊まり。
てきとーに、と彼が言っていた日が運良く採用されて、今日は明日のプールの為に水着を買いに来ている。
「ねえビキニ?ビキニ?」
「そんな露出度は無理だよ!ビスチェで...!」
小一時間考えて選んだのは、レースの付いた白いビスチェ。
ワンピースを手に取ったらすぐに月ちゃんに戻されて、結果オッケーをもらったのがこの水着だった。
パレオが似合うほど大人っぽくも無い私は、買うのを諦めてラッシュガードにした。
月ちゃんは「攻めていきたい」と、黒色でフリルのついた布面積が少なめなビキニを選んでいた。
スタイルが良い月ちゃんにぴったりで、攻めるには良いと思うけど...
私はどちらかといえば、水着よりも攻める対象が気になっていた。



