最近夏音くんと知り合ってから名前呼びしているけれど、今からの話だから駄目だろうか。
それにあの発言は、変なプライドを守る為に口から出た、彼の強がりの結果だ。
「夏音は除外」
言葉をそこら辺へ雑に捨てるように口を開く。
最近よく夏音くんが私たちの話題やら私の頭の中に現れるな、と思う。主に良い意味では無いのが可哀想だ。
「...じゃあ誰ですか」
「俺」
そう言う由良くんの視線に急かされてるみたいであたふたしてしまう。
私も、一番最初に思い浮かんだのは由良くんだった。
だけど、口に出せるかは別問題で。
呼び捨て、君付け?それとも夏音くんが呼んでるみたいにあだ名?由良くんはなにがいい?なにが嬉しい?
「...ごめん、俺今めちゃくちゃ浮ついてる」
由良くんが顔を隠すみたいに手で覆っているのを、次の言葉が紡がれるまでじっと見ていた。
「絶対桜名さんの中で夏音より俺のほうが存在大きいくせに、すぐ名前呼びしてるし」
由良くんは過保護だから。私の協力者だから。
…それだけ?
私は由良くんの重りだと言った。そんな面倒で疲れるものに、彼が過保護になる必要なんて無い。
だって、由良くんのコレは“嫉妬”でしょう?



