エンドロールの先でも君を恋うから


その後もここに行きたいあれが食べたい、と言い合って、ついに由良くんのスケジュールは空きが無くなった。



「...これは駄目だよ由良くん、少し減らそう」



打つのが面倒だと私に預けてきたスマホで、優先順位の低いものを独断と偏見で消していく。



午前中部活で午後はバイトっていう日が二日間...その次の日にお出かけなんてハードすぎる。



ここもやめたほうがいいかなあ...



「ここはやだ。消しちゃ駄目なとこ」



スマホを取り上げると、消した場所にまた“さくらなやよい”と書き入れる。



どうして平仮名にフルネーム、と言いたかったけれど、それよりもどうしてこの日に入れたいのかが気になった。



「この日は二人でお出掛け。いい?」



そう口に出さなくても、気づいてくれる由良くんは覗き込むようにして問うけれど、きっと行かない選択肢は無い。



彼にも、そして私にも。



お出掛け、なんて可愛い言い方をする由良くんは初めましてで頷く前に、むふ、と変な吹き出し方をしてしまった。



「その笑いは肯定と取る。あ、そうだ、桜名さんノート持ってる?」


「持ってるよ」



机の上に置いたノートに手を伸ばして、五番目のページを開いた。



今日が由良くんの良いタイミング、なのかな。七夕からそんなに経ってないような気もするけれど。



由良くんは、どうぞ、と目配せをした。