エンドロールの先でも君を恋うから


最近よく思う、由良くんってこんな感じだったっけ。



話す前は、口調が荒くて、横を通る度に威圧感みたいなものを感じて、私のような性格とは無縁のような人。



話してから良い人だって知ったし、むしろ由良くんがいないと私は私でいられない。



それくらいイメージは変わったけれど、由良くんの見えていなかったところが見えただけ、じゃなくて...



由良くん自身が変わったような。



そんな気がしてしまうのは、気のせいなのかな。



「ここの色は暗めでいいよ、正解」


「でも隣赤ずきんでしょ?」


「赤ずきんの家、狼が吹き飛ばすような感じにしたいから。子豚はお菓子の家に避難」


「ふふ、なにそれ」


「おとぎ話の融合。文化祭だから自由でいいよ、桜名さんの好きにしてほしい」


「本当?じゃあね、ここは───」



時計の針が早く進んでいる気がする。それくらい、この時間が好き。



一緒の作業をして楽しかったからか、彼の役に立てたことが嬉しかったからか。



今は二人だけでいい。



時計の音も、ボールを蹴る音も、カラスの鳴き声も、今は聞こえなくていい。



無意識にそう思っていたと気づいたのは、その日の夜、ベッドに入って目を閉じる瞬間だった。