「え、これ、由良くんが書いたの...?
凄いね、由良くんが考えた絵が形になったら嬉しいな」
「ありがと、その為に桜名さんに書き出してもらうんだよ。材料足りなかったら再現は難しいけど、ね?」
責任重大…
そっか、そうだよね。足りなくなったら下書きが綺麗だって作れないんだから。
ボールペンを持って箇条書きのための“・”を付ける。
えっと、ここのヘンゼルとグレーテルのお家は画用紙の…何色?やっぱり薄暗いイメージ出したいし、暗めの色かな?
でも、暗すぎても他が明るめのお話だったら浮いちゃいそうだ。
考え始めたのはいいものの、本当にこれで合っているのか、由良くんの思い描いたものになっているのか不安で手が動かない。
そう焦っていると「ふは」と空気が抜けたように吹き出す彼。
「冗談、そんな重く受け止めないで。
買い出しは必ず一回って決まってるわけじゃない。足りなくなったらまた買いに行けるから」
じわあっと顔が熱くなっていくのを感じる。今まで考えていた画用紙の色を忘れてしまった。
そうだよね、考えたら分かることなのに...
私の頬が膨らむまで由良くんは楽しそうに笑っていた。



