エンドロールの先でも君を恋うから


「じゃあ私も弥衣って呼んでほしい、よろしくね夏音くん」



先に戻ってるね、と夏音くんに伝えて教室を出たけれど、赤ペンを落としてしまったみたいで逆戻り。



どうやってダイエットしようか、他に手伝えることがあるだろうか、文化祭に向けて考えることはたくさんで。



これからもう一つ悩み事が増えるとは知らずに、私はまた家庭科室まで踵を返す。



扉は開けっ放しで、閉め忘れたことに気がついた。



「────チッ」



今の、舌打ち?でも教室の中って夏音くんしかいないはずだけど...



「ダルすぎ...女と並べるわけないだろ」



ガシャン



こういう時にペンケースを落とすって、今日は運が悪いのかもしれない。



落とした音で振り返ったその人はやっぱり夏音くんで。



「...やあ、俺の花嫁さん」


「...無理があります」



2-1に戻るまでに聞いた、夏音くんの秘密。



女の子が苦手でしょうがない事、格好悪くて性格を繕っていたら表と裏で違う顔が生まれてしまった事、口調が荒い事。



「共学なら嫌でも慣れると思った」


「慣れなかったんだ」


「はあ?慣れたわバーカ」