電車に乗ってからスマホを見るとラインはものすごい数のメッセージが入っていた。
正人はスルーでいいとして、昨夜来ていたメンバーに返事をしたあと里子には凌太と朝方まで話をしたことを伝え、後で電話するとメッセージを送った。
インスタは美優からのお宝写真が送られてきてスクショを撮ったあとは、スルーをした。

正人から電話も猛烈に入っていたようだ。
昨夜はきっとハラハラしていたに違いない。

凌太にも送ってもらった事のお礼のメッセージを送り、実家に帰る事も伝えた。

大量のメッセージの返信をしているうちに乗り換え駅についた。

一旦、ベンチに座って里子に連絡をしようとした時に正人からの電話が入った。

「何?手紙の相手が友達の妹でドッキリってはなしだったら切るけど」

『ごめん、本当にごめん。離婚したくないです』

「正人からあんなプレゼントもらった事ないけし、レストランだって全然連れて行ってもらってない」

『ごめん、魔がさしたんだ』

「明日、話しましょう。今日はもう無理だから。それとも美優ちゃんとデートでもある?」

『ありません、もう会いません』

「じゃあ、あとで連絡する」

『ごめん、ごめん、ごめ

途中で電話を切った。


ふぅ

ため息をついてリセットしてから里子に連絡をする。

「家をでちゃった」

『何があった?てか、聞きたいことありまくりなんだけど』

「二人で貯めていた預金から60万円を引き出してた、あれで美優に貢いでいたみたい。それから、証拠品はまだ一才出してないけど、バッグや財布のことを言ったらビビりまくって自分からゲロしたよ。さらに美優は二十歳で一年前から付き合っているって、年数が本当なら下手したら十六歳から関係を持っていたってことになるよね」

『もう、犯罪じゃん。って、アレが二十歳に見えるってやば過ぎない?』

「レストランでお酒なんて飲んでたらもっとヤバいことになりそう」

『じゃあ、水曜日張り切っていこうか』

「そのことだけど、凌太がプロを頼むって言ってた」

『そうだ!甲斐くんとどうなった?朝方まで一緒だったの?』

里子に、凌太の母親の事を話して自分達が別れるに至った原因を説明した。

『このタイミングで旦那の不倫と凌太とのわだかまりが溶けるって、ある意味運命なんじゃないの?』

「あははは、そんなロマンティクなもんじゃないけどね。でも、旦那とはキッパリさっぱり別れるつもり。しかも早急に、じゃないと浮気された挙句、犯罪者の妻になっちゃうもん。流石に、それは腹が立ちすぎる。とりあえず、明日話を改めて話をしようと思う」

『大丈夫?わたし行こうか?』

「まじで!助かる!さち子ならそう言ってくれると思ってた。マンションに10時くらいでいい?早く終わらせたくて」

『いいよいいよ』

「じゃあ、明日よろしく」

里子との電話をきると今度は正人に電話をして「明日、マンションに10時に行くから」ブツって感じで言うことだけ言ったら切った。