ーー……カッ、ツーン! 「……。いけないいけない」 ポケットにしまおうとしたポケ電が、手をスルリと抜け落ちて床に転がった。 身を屈ませ右手で拾おうとする。が、その右手がポケ電を掴める事はなかった。 「……もう少し、保ってもらわなきゃ困るな」 言う事をきかない右手をポケットにしまって、左手でポケ電を拾うと僕は再び歩き出した。 夢が叶うその瞬間が来るまで、僕は最高位(トップ)で在り続けなきゃならないんだーー。 …… …………。