「僕ね、1つ思い出したことがあるんだ。」
「何?…グスッ」
「オムライス。」
「え?オムライス?」
━━僕の父親は仕事もしないし家事もしないし本当にクズ人間だった。
でも1回だけご飯を作ってくれた時があった。
その日は機嫌が良かった。母親の命日だからだ。
鼻歌を歌いながら作ったのがオムライスだった。
それがとても美味しかったんだ。優しくて、包み込んでくれるような味。
忘れられない味だった。
僕は今まで父親は料理が出来ないと思っていた。
忘れていたんだ。
あの日笑い合いながら食べた唯一の楽しい食事の時間を。
忘れようとしていたんだ。━━
「でも、思い出せた。僕はどんなにクズでも父親がちゃんと好きだった。愛されたかった。誰かに一途に愛されたかった。ただそれだけだったのに、僕はどこで間違えたんだろうね。」
「真昊、間違えてないよ。なんにも間違えてない。間違ってるのはこの世界だよ。自分と同じじゃないからって、少し違う所があるだけで、その人を“異常”だとか“普通じゃない”って決めつけて、仲間外れにして、暴言とか暴力で抑えつけて。
でもね、それって自分は強い人間だって思い込みたいだけなんだよ。ほんとうは自分が弱いって事知ってるけど、受け入れられないんだよ。だから自分と違う人間を弱いって決めつけて自分を強く見せようとしてるだけ。本当は皆独りじゃ弱いんだよ。仲間を作って絆で結び合うから強くなれるんだよ。
“強い”は“力”じゃない。“心”だよ。力が強いだけじゃ本当の強い人間にはなれない。心が強い人はどんな事だって乗り越えられる。それが本当の強さだよ。
真昊は今までこんなに辛い過去を乗り越えて、何度も変わろうとして、それで変われたんでしょ?私のお陰じゃないよ。真昊自身が変わろうと努力したからだよ。真昊は強いよ。すごいよ。普通じゃないなんて、そんなことないからね。私はそんな真昊を好きになったんだよ。」
僕は涙が止まらなくなった。何度拭っても拭いきれないほど泣いていた。
「それにね、私も変われたんだよ。」
「何?…グスッ」
「オムライス。」
「え?オムライス?」
━━僕の父親は仕事もしないし家事もしないし本当にクズ人間だった。
でも1回だけご飯を作ってくれた時があった。
その日は機嫌が良かった。母親の命日だからだ。
鼻歌を歌いながら作ったのがオムライスだった。
それがとても美味しかったんだ。優しくて、包み込んでくれるような味。
忘れられない味だった。
僕は今まで父親は料理が出来ないと思っていた。
忘れていたんだ。
あの日笑い合いながら食べた唯一の楽しい食事の時間を。
忘れようとしていたんだ。━━
「でも、思い出せた。僕はどんなにクズでも父親がちゃんと好きだった。愛されたかった。誰かに一途に愛されたかった。ただそれだけだったのに、僕はどこで間違えたんだろうね。」
「真昊、間違えてないよ。なんにも間違えてない。間違ってるのはこの世界だよ。自分と同じじゃないからって、少し違う所があるだけで、その人を“異常”だとか“普通じゃない”って決めつけて、仲間外れにして、暴言とか暴力で抑えつけて。
でもね、それって自分は強い人間だって思い込みたいだけなんだよ。ほんとうは自分が弱いって事知ってるけど、受け入れられないんだよ。だから自分と違う人間を弱いって決めつけて自分を強く見せようとしてるだけ。本当は皆独りじゃ弱いんだよ。仲間を作って絆で結び合うから強くなれるんだよ。
“強い”は“力”じゃない。“心”だよ。力が強いだけじゃ本当の強い人間にはなれない。心が強い人はどんな事だって乗り越えられる。それが本当の強さだよ。
真昊は今までこんなに辛い過去を乗り越えて、何度も変わろうとして、それで変われたんでしょ?私のお陰じゃないよ。真昊自身が変わろうと努力したからだよ。真昊は強いよ。すごいよ。普通じゃないなんて、そんなことないからね。私はそんな真昊を好きになったんだよ。」
僕は涙が止まらなくなった。何度拭っても拭いきれないほど泣いていた。
「それにね、私も変われたんだよ。」



