僕はその時、澪の心の中を知りたいと思い、聞いてはいけないと思った。
僕は澪という人間を全部知りたいと思った。
僕らはプラネタリウムが終わった後、電車に乗り、地元に帰ったが、澪に連れられて、人気の無い道を歩いていた。
「なぁ、何処に行くんだよ。」
「私のお気に入りの場所。この時間に行けば、綺麗な夕日が見れるの。」
今は午後4時。そろそろ日が落ちる頃だ。
澪は公園に入り、丘を登ってベンチに腰を下ろした。
「真昊!!こっちおいで!!綺麗だよ!!」
僕も澪の横に腰を下ろした。
夕日の光が街を飲み込み、赤く染めていく。
「はい、これあげる。誕生日プレゼント兼クリスマスプレゼント。」
そう言って差し出してきたのは、綺麗にラッピングされた少し大きな袋だった。
そう言えば、僕と澪は今日が誕生日だったっけ。
「ありがとう。開けていい?」
「もちろん!!」
リボンを解き、中を開けると、そこにはマフラーが入っていた。
紺と緑のシンプルなデザインのマフラー。
「何色が好きかわからなかったから。気に入らなかったらごめん。」
「そんな事ない。マフラー欲しかったから嬉しい。ありがとう。」
澪は頬を赤く染めて、視線を夕日に逸らした。
「じゃあお返しに。」
僕は鞄に閉まっていた袋を出し、澪に渡した。
「え!?何これ…開けていい?」
僕が頷くと、澪は丁寧に袋を開けた。
「…え。これ、私がさっき見てたやつ。欲しいなって思ってたやつだ。なんで…。」
「澪がずっと見つめてたから、欲しいのかと思って。クリスマスプレゼント。誕生日はちょっと忘れてたけど。」
「ありがとう。綺麗だよ。」
夕日にキーホルダーを翳した澪の目は輝いていた。
それから僕らは暫く無言で夕日を眺めていた。
僕は澪という人間を全部知りたいと思った。
僕らはプラネタリウムが終わった後、電車に乗り、地元に帰ったが、澪に連れられて、人気の無い道を歩いていた。
「なぁ、何処に行くんだよ。」
「私のお気に入りの場所。この時間に行けば、綺麗な夕日が見れるの。」
今は午後4時。そろそろ日が落ちる頃だ。
澪は公園に入り、丘を登ってベンチに腰を下ろした。
「真昊!!こっちおいで!!綺麗だよ!!」
僕も澪の横に腰を下ろした。
夕日の光が街を飲み込み、赤く染めていく。
「はい、これあげる。誕生日プレゼント兼クリスマスプレゼント。」
そう言って差し出してきたのは、綺麗にラッピングされた少し大きな袋だった。
そう言えば、僕と澪は今日が誕生日だったっけ。
「ありがとう。開けていい?」
「もちろん!!」
リボンを解き、中を開けると、そこにはマフラーが入っていた。
紺と緑のシンプルなデザインのマフラー。
「何色が好きかわからなかったから。気に入らなかったらごめん。」
「そんな事ない。マフラー欲しかったから嬉しい。ありがとう。」
澪は頬を赤く染めて、視線を夕日に逸らした。
「じゃあお返しに。」
僕は鞄に閉まっていた袋を出し、澪に渡した。
「え!?何これ…開けていい?」
僕が頷くと、澪は丁寧に袋を開けた。
「…え。これ、私がさっき見てたやつ。欲しいなって思ってたやつだ。なんで…。」
「澪がずっと見つめてたから、欲しいのかと思って。クリスマスプレゼント。誕生日はちょっと忘れてたけど。」
「ありがとう。綺麗だよ。」
夕日にキーホルダーを翳した澪の目は輝いていた。
それから僕らは暫く無言で夕日を眺めていた。



