チケットを買い、上映まで少し時間があった為、先にお土産の店を回ることにした。

僕は興味が無い為適当にブラブラと時間を潰していた。

澪は楽しそうに鼻歌を歌いながら見て回っていた。

突然、澪が足を止めたかと思えば、キーホルダーらしき物を手に取り、じっと見つめていた。

5分程見つめた後、寂しそうに元に戻し、僕の所へやってきた。

「ねぇ、御手洗行ってきていい?」

「え、いいけど。そんなの僕に聞くなよ。」

「ごめんごめん。何も言わずに勝手に行ったら困るかなって思ってね。」

そう言って、小走りに御手洗に向かって行った。

確かに、無言で行かれたら困るかもしれない。

こういうのが初めてだからと言って流石に言い過ぎた。

そういえば、さっき澪は何を真剣に見ていたのだろうか。

疑問に思って、澪がさっき居た所へ行ってみると、そこにはキラキラ輝く沢山の色の粉が入った星型のキーホルダーが売られていた。

澪はこれが欲しかったのだろうか。

値段を見てみると、三百円と書いてあった。

僕はさっきのこともあったし、今日はクリスマスイブだから、澪にプレゼントしようと金色の星型キーホルダーを手に取り、レジへ向かった。

プレゼント用にラッピングをしてもらい、鞄にしまった。