僕らはベッドを整理してから窓辺のソファーに座り、休憩した。

「ねね、真昊の血液型は?誕生日は?好きな教科は?好きな動物は?」

いきなり質問攻めされた僕は少し焦った。

「ちょっと待って。一個づつ答えるから。」

僕が澪を静止すると、澪はごめんと頬を赤く染めて言った。

「O型。12月24日。家庭科。好きな動物は特にはないけど、強いて言うなら猫派かな。」

「凄い…私もO型だし、12月24日だし、教科は音楽が好きだけど、猫派も同じだし……真昊って生き別れの双子だったりして…」

真面目な顔をしてそんなことを言うから面白くて笑ってしまった。

すると、澪は目を見開いて僕の顔を見つめた。

「……人の顔をそんなにジロジロ見ないでくれる?」

「だってだって!!今、笑ったよ?真昊、笑ったぁ!!」

そんな幼稚園児みたいに笑う澪を見て、僕は少し意地悪したくなって

「恥ずかしいからもう笑わない。」

「えぇ!!やだやだ、笑ってよぉ。かっこよかったよ?可愛かったよ?絶対笑った方がいいって!!」

僕は澪と芝山先生の前では笑ってもいいかなと思ったが、あの言葉が頭をよぎり、やっぱり辞めた。

「それより他に聞きたいことは?」

「んー。家族構成は?」

心臓がドクッと強く脈打ち、手が震えた。

一番聞かれたくなくて、いつか聞かれると思っていた事だった。

「……今は僕と従兄とばあちゃんの3人で住んでるよ。」

「ふーん。そうなんだ!!じゃあこの前のあの人は従兄さんなんだね。」

そう言った後澪は窓を眺めたきり何も言わなくなった。