翌日、彼は静かに保健室に登校してきた。

私は緊張し過ぎて本に目を落としていた。

すると、私の反対側に座った彼は俯いたまま動かない。

本の隙間から覗くと震えてるように見えた。

緊張してるの?

芝山先生が手招きをしてベッドの整理を頼んでいた。

私はいつの間にか彼を目で追ってしまっていた。

それに気がついたのか彼に睨まれてしまった。

気まづくなった私は咄嗟に自己紹介をしてしまった。

私は彼の事を真昊と呼ぶようになった。

彼は呼び捨てにされるのも、呼び捨てにするのも苦手そうな顔をしているのに、意外にも私の事を澪と呼び捨てにするから驚いてしまった。

それから色々話したりしたが、疲れたと言ってその日は午前で帰ってしまった。