「…っ!!はぁ…はぁ…」

気づけば僕は真っ白なベットの上で寝かされていた。

魘されていたのか手も額も汗でびしょびしょだ。

「っ…夢か…。はぁ。」

でもどうして僕はここに居るんだ?そもそもここはどこなんだ。

頭が悪夢のせいなのか混乱していて上手く働かない。

必死に記憶を遡っていると、突然カーテンが開き、白衣を羽織った女性が顔を覗かせた。

「あ、起きた?随分魘されてたみたいだけど。気分はどう?」

そうだ。僕は教室で自己紹介しようとしたら息が苦しくなって。

その後倒れて保健室に運ばれたのか。

「お家にお電話したら従兄さんが出て、今こっちに向かってるみたいだから、もう少し待っててね。」

そう言ってお茶を置いて隣に座った。

「緊張したでしょう。初めての環境なんて慣れなくて大変ね。今日は沢山食べて沢山寝てね。君、少し痩せてるから。」

少し心配そうな顔をして僕の顔を覗き込んだ。

僕は静かにありがとうございますとだけ答え、お茶を口に運んだ。

ふと奥に目をやると、僕と同い年であろう女子生徒が椅子に座り読書をしていた。

誰だろう。今は授業中のはずだ。あの人も体調が優れないのだろうか。