「父さん。もう酒やめてよ。タバコ吸わないでよ。ちゃんと薬飲んで病気治してよ。」

ソファーに寝っ転がり酒の缶を口につけている父親に僕は土下座をして泣きながら訴えていた。

リビングとは思えない程に汚れきった床には酒の缶とタバコの吸殻等ゴミが散乱していた。

アルコールの匂いが充満した部屋で僕は嗚咽をしながら必死に訴えていた。

これ以上呑んだら父さんは死んでしまう。唯一の家族が消えてしまう。

「うるさいっ!!俺がいつ喋っていいと言ったっ!!お前は俺の言う事だけ聞いてればいいんだ!!その目で俺を見るなっ!!お前の目は似てるんだ…

お前のせいで死んだあいつに…なんで…なんでお前なんかが生きてるんだ!!なんであいつなんだ…

なんで死ぬのはお前じゃないんだ!!消えろ…俺の目の前から今すぐ消えろっ!!」

そう言って父親は酒の入った瓶を投げようとした。