冷徹御曹司は過保護な独占欲で、ママと愛娘を甘やかす

「もう、こんなにしっかり食べるんだな」

未来は自分でもスプーンを持っているけれど、まだ上手に口元に持って行けずほぼこぼしてしまう。口の周りもぐしゃぐしゃだ。私もスプーンを持ち、未来の口にカレーを運ぶ。

「ごはんはやわらかいものです。味の濃いものや甘いものは食べさせてませんが、だんだん大人に近いものが食べられるようになる時期ですね」
「きみは、温かいうちに食事を食べられないな」

未来の世話を焼いているので、私の食事はいつも後回し。私は笑った。

「この時期はどこのママもそうかもしれませんね」
「母親というのは大変な仕事だ」

それは皮肉だったり嘲笑ではなく、初めて知ったことに対する感想といった感じだった。

食事を終えると食器を下げて、豊さんはまた自室に入ってしまった。
会食に出かける夕方に顔を合わせたけれど、あまり会話はしなかった。ちょうど未来は遅い昼寝をしていた。ジャングルジムで興奮しすぎて、なかなか昼寝しなかったのだ。

「いってらっしゃいませ」
「未来が寝ているうちに、きみも休め」

命令のような言葉は、彼なりの気遣いだろうか。