『さぁ、もう用は済んだ。退場してもらおうか』

ザッと大橋宮家を囲んだSP。

「ちょっ、離してよ!」

「私に触れていいと思ってんの!?」

「クソっ……覚えてろよ!」

虚しい抵抗をしながら、大橋宮家は会場から出ていった。

はぁ……上手くいってよかった。

『皆様、大橋宮澪桜のことわかっていただけましたかな?』

「八城家に助けられてよかったわ……」

「本当だ。今まで辛かったろうな」

あちこちで聞こえるそんな声。

なんとか澪桜のことわかってもらえたみたいでよかった。

『気を取り直して、引き続きパーティーを再開しよう。司会者、よろしく頼むよ』

『はい!続いてはおふたりに社長と婦人からプレゼントです!』

会場スタッフが俺と澪桜の前に箱を持ってきた。