こくんっと頷けば、満足したように笑う舞桜。

「なぁ、澪桜と話してたんだけど」

八城くん……。

「あーごめんね?澪桜は人と会話できないから話しかけないでくれるかな」

「はぁ?なんだよそれ」

「澪桜は頷くことしかできないもの。表情だってあまり変えたりしないんだから」

舞桜は昔から、あたしに関わる人にはこうやって言ってる。

みんな、あたしから離れるように。

あたしの監視役みたいなものだから……。

「さっ、行くよ澪桜」

こくんっと頷いた。

舞桜に手を引かれ歩きながら振り向けば、八城くんと相原くんと目が合った。

きっと……あたしから離れていくね。

人気のいない所に連れてこられた。

「澪桜、どういうつもり?」