次の日の放課後。

「澪桜、今日は父さんと母さんが俺らを呼んでるからまっすぐ帰ろ」

こくんっと頷いた。

廉くんと話したことだけど、正式な婚約パーティーを開いた時にあたしの失声症は嘘だって世に発表するって決めた。

それまでの我慢。

「丈、俺と澪桜今日行けないからよろ」

「おー。澪桜ちゃん、じゃーね」

丈くんに手を振って廉くんと教室を出た。

その時。

「あ、あの八城くんっ!」

女の子数人があたしと廉くんの前にやって来た。

「その子……澪桜ちゃんと付き合ってるって噂、ホントなの?」

え……そんな噂流れてるの?

ん?でも待って。

今のあたしと廉くんの関係って、なんだろ……。