あの時……シロツメクサをくれた時のお父さんはどっちなのか。

「好きに決まってるだろ……っ。こんなこと言う資格ないかもしれないけど、俺は澪桜の父親なんだ」

お父さん……。

「ありがとう……最後にそれが聞けてよかった」

「っ……」

正樹さんに目配せすれば、頷いてくれて。

「SP」

「かしこまりました」

SPがお父さんを立たせて、退室させた。

お父さんはこの後、お母様と舞桜のいる警察署に向かうらしい。

「澪桜……本当に良かったのか?もっと言いたいこととか殴ってやりたいとか……」

「あれでいいの。あたしが長年求めてたものをくれたから」

「……澪桜ちゃんらしいわね」

過ぎたことを言ったってしょうがない。