ガバッと頭を下げたお父様。

っ……。

「俺は父親として、お前にたくさんひどいことをしてきた……っ」

ずっと、あたしの中で疑問になってることがある。

「お父さん、あたし……お父さんとの約束破ろうとしたの」

ピクっとお父さんの指が動いた。

小さい頃の約束。

「シロツメクサの花言葉は約束と幸福。あの日お父さんはあたしにくれたよね」

「それで約束をした。……幸せになる約束を」

「でもねお父さん……あたしは幸せからも嫌われてるみたい」

ガバッと頭を上げたお父さんに、繋いだ手に力を入れてきた廉くん。

正樹さんと絢さんは、殺気で満ちてるけど……。

「16年間、ずっと愛されたかった。お母様とお父さんの笑った顔が見たくて、喜んでほしくて、そしたら愛される気がして……でも、ダメだったね」