「っ……」

腕を引き寄せられて、抱きしめられた。

強く、離れないように。

「廉くんがいいなら……もう一度、一緒にいたい」

「んなの、いいに決まってんだろ……」

さっき泣き止んだはずの涙がまた出てくる。

あたし、こんな泣く人じゃなかったのに……。

「澪桜泣きすぎ」

優しく微笑んで涙を拭ってくれる廉くん。

「学校で抱きしめられた時も泣くの我慢したもん」

「っあれは、つい……。けど、澪桜告白されまくってるからすげぇ焦ったよ」

あたしと離れてる間も、廉くんはあたしのことを見ててくれたの……?

胸がきゅぅっと苦しくなって、廉くんに抱きついた。

「もう、離れたくない……」

「澪桜……」