力が入らない手を震わせながらあたしをそっと抱きしめてくれた。

あ……。

「澪桜は俺にとっても夜桜にとっても八城家にとっても、大切なんだ……っ」

「っ……うん」

ずっと、探していたあたしの存在意味。

あたし……。

「あたし……みんなのそばにいてもいいの?」

「澪桜ちゃん野暮なこと聞くなよ!そばにいてほしいからみんな澪桜ちゃんを助けに来たんだぞ!」

丈くん……っ。

「はぁ……っう、ごめん澪桜、俺……っ」

苦しそうに話す廉くん。

肩からは血が出てて。

「廉くんっ、丈くんも早く手当しなきゃっ……」

「廉、丈、病院に行くぞ」

「「うっす……」」