「……え?」

目を開けて見上げれば

「っ……澪桜」

あたしの腕を掴む廉くんがいた。

どう、して……?

「廉……くん?」

「っ……そうだよ、俺だよ澪桜」

どうして……肩から血が出てるの?

「離して……廉くん」

「離すかよ……!もう二度と、澪桜を離す気なんかねぇよ!」

「っ沙織さんと幸せになって……」

「なんねぇ!俺が幸せにしたいのは澪桜だけだ!!」

グイッと思い切り引っ張られてあたしはバルコニーに戻された。

ねぇ、なんで……っ。