「私は舞桜がいればそれでいいの!!」

カチャッと引き金を引いた母親。

っ……澪桜だけは守る。

澪桜を後ろに下げて、庇う形になった。

これで銃を受けんのは俺だけだろ。

「要らないのよ……舞桜と顔が似てるのも声が似てるのも存在すら鬱陶しい!邪魔なのよ!!」

──バンッ!!

……な、んで……っ。

「丈!!」

俺を庇って銃を受けた丈。

ドサッと倒れ込んだ。

「抑えろ!」

「ちょ、離してよ!」

夜桜の男たちが一斉に母親を抑えた。

「丈!お前なんでっ……」

「言っただろ……っ!俺は廉も澪桜も、どっちも大事なんだっつーの……!!」