「嘘……そんな所に澪桜ちゃんが?」

澪桜……っ。

「父さん!今すぐ行こう!」

「あぁ。飛行機だと時間がかかるから、自家用ジェット機を使うぞ」

ん……?

「「自家用……ジェット機?」」

俺と丈の声が重なった。

あれ、家にジェット機なんてあったか?

「澪桜ちゃんといつか家族旅行行く時のためにね〜パパが買ったの♡」

「「は!?」」

ドヤ顔する父さん。

ま、まじかよ……つか、息子の俺は?

ふたり、実の息子より澪桜溺愛してる気が……。

「でも居場所がわかればこっちのもんだよな、廉!」

「あぁ。……奪還開始だ」

待ってろよ、澪桜。

必ず助けに行くから……。