【廉side】

リビングで、沙織に全部吐かせた。

俺が澪桜とデートした日、双子に会って俺と澪桜を引き裂こうとしたらしい。

てか……まんまとやられたんだけど。

「ごめ、なさいっ……大橋宮家が動くなんて、思ってなくて……」

「……謝って許されると思ってんの?」

伊代が立ち上がって、沙織に近づいた。

そして……。

──パンっ!

「っ……」

沙織にビンタをした。

伊代は泣くのを我慢してて。

「あんたっ……最低だよ!澪桜がどんな思いでここ数週間過ごしたと思ってんの……!?」

「おい伊代、よせ」

「うるさい風馬!澪桜から何もかも奪って、ごめんで済むわけないでしょ!?澪桜はね、誰よりも廉のことが好きだったんだからっ……!!」