「お待たせ澪桜ちゃん」

「あ、あの……こんなお見合いになってしまい、本当にごめんなさい……」

申し訳なさそうに眉を下げた澪桜。

そんなこと気にしなくていいのに……。

「澪桜ちゃんが気に病むことはなにもないよ。むしろこのお見合いで澪桜ちゃんを助けれたなら本望だから」

「っ……ありがとうございます」

「澪桜ちゃんには離れがあったね。離れには大橋宮家の人間が来てもおかしくない」

こんな可愛い女の子を一人暮らしさせるとか意味わからん。

危ないだろ。

「ふたり、同棲する?べつにここで暮らしてもいいんだけど」

「……は?」

「え?」

い、今父さん……同棲って言ったか?

「お、俺らまだ出会って間もないんだけど……?」