【廉side】

「そっか……澪桜とお昼にそんなことが……」

「なるほどな……」

夜桜のアジトで校舎裏でのことを伝えた俺と丈。

澪桜と別れてから、夜桜はすっかり変わった。

静かになったし、寂しそうにしてて。

「もう澪桜にすべてを話して、沙織と別れるのが一番だろ」

「父さんともその話をしてるけど……相手が相手だから手こずってんだ」

俺だって何もしてないわけじゃない。

ただ……澪桜に触れたい。

触れれる距離にいるのに。

「廉ー!もーまたここにいたの?帰ろう?」

アジトにノコノコやってきた沙織。

「おい、沙織。昨日澪桜のとこに行ったんだってな」

俺が問い詰めれば、一瞬目を見開いた沙織。

こいつ……。