それに……ストーカーくらい自分で撃退しなきゃ。

それからは普通に過ごして、今日も廉くんのことを考えていたらあっという間に夜中を迎えた。

「そろそろ寝なきゃ……」

全部の電気を消して、寝室に行く。

廉くんの匂いが……なくなっていくベッド。

毎晩廉くんに抱きしめられながら寝てたのがまるで夢のようで。

だけど今日泣いたからか、どっと疲れが出てる。

このまま寝れそう……。

そう思った、その時。

──パリーンッ!

「っ……!?」

ガラスが割れる音がして身体を起こせば、複数の黒ずくめの男たちが寝室にやってきた。

「あ、あなたたちだれ!?」

「お会いしたことありますよ?澪桜様」

聞き覚えのある声……まさか。

そこまで考えた瞬間、口元にハンカチをあてられた。

しまった……っ。

意識がだんだんと朦朧していく。



助けて……廉くん……。