「……あれ？」

さっきまでいたはずの人はいなかった。

……怖い。

走ってなんとか家に着いて、すぐに鍵を閉めた。

「はぁ……っ、疲れた」

──プルルルルップルルルルッ。

いきなりスマホが鳴って耳にあてた。

「もしもし？」

『あっ、ごめん澪桜！スマホいま充電して！なんかあった？』

普通に話してくれることに、安堵する。

よかった……。

「ううん、なんでもないよ」

『ほんとに？無理とかしてない？』

「うん、してない。じゃあまたね」

『うん、またね』

あんまり関わらないようにしてるんだもん。