「し、しました……っ」

ようやく涙も収まって、落ち着いてきた澪桜。

泣き顔も可愛い……って、俺何考えてんだよ。

女相手に可愛いとか……どっかおかしくなったのか?

「もう澪桜はあの家に戻ることない。俺と結婚するのが嫌なら話は別だけど……」

「っ嫌だなんてそんな……っ」

必死に首をぶんぶんっと横に振った澪桜。

「あ、でもあたし離れに住んでて……」

「それも調べ済み。一旦俺の家に帰って父さんたちと今後のことについて話し合おう」

にしても……。

「少し早すぎたかなって今めっちゃ不安」

だって、まだ出会って間もないのにすぐ婚約のお見合いだぞ?

しかも澪桜のこと考えたらあんま人と接するの慣れてないんじゃ……。

「早すぎた?」