どんどん廉くんが遠くなってく。

やだ……まって、行かないで。

そう叫びたいのに、身体が止めてくる。

「澪桜ちゃん、俺らもそろそろ行かなきゃ」

「廉を……恨まないでやってくれ」

「あたしは……」

ピタッと動きを止めたふたり。

「最初から、廉くんの重荷なだけだったのかな……」

「澪桜……」

ゴシゴシっと涙を拭った。

身体が痛い。

それ以上に……心が痛いよ。

廉くん……。