【澪桜side】

身体が、痛い……。

なんだろう、薬品の匂いがする。

目を開ければ、見知らぬ天井が見えて。

「っ澪桜……」

「れ……くん?」

どうしてここに……。

「澪桜!大丈夫!?」

「澪桜ちゃん!覚えてるか?」

「バイクで轢かれたんだ」

あぁ……そうだった。

あたし、轢かれそうになってる伊代ちゃんをかばってそのまま……。

ゆっくり身体を起こせば、すぐに病院だってことがわかった。

「い、たた……廉くん、お仕事は?」

「終わったよ。ごめん、俺が……」