「先生、澪桜は無事ですか!?」

「幸い、命に別状はありませんが……左足が骨折、その他軽傷です」

っ……骨折。

「2週間は入院させてください。それと今は麻酔で眠っていますので、目が覚めるまで傍にいてあげてください」

「っ……はい」

ガラガラ……と運ばれる澪桜は、眠っていて。

至る所に包帯が巻かれていた。

病室に移動して、眠る澪桜の手を握った。

「澪桜……ごめん、俺がもっと早く仕事終えてたらこんなことになんなかったよな……」

こんな、痛い思いさせずに……っ。

「廉〜だから言ったでしょ?」

「っお前……!」

病室にやってきた沙織。

その顔は、隙のない微笑みで。