「廉っ!」

病院につけば、伊代も風馬も丈もいて。

「澪桜は!?」

「今手術されてる」

伊代は全身震えている。

「伊代、なにがあったんだ?」

「澪桜と、家に向かったら……っ、突然っ、バイクが止まりもせずにっ……突っ込んできて……っ」

「うん」

落ち着かせるために背中を摩ってあげる。

止まりもせずに……意図的か?

脳裏に沙織のなにかを企むような顔が浮かんだ。

「澪桜……っ私を、かばってっ……」

「わかった。伊代も怖かっただろ」

「ごめん……っ廉、ごめんっ……澪桜のこと、守れなかった……っ!」

伊代……。

ちょうど手術室から医師が出てきた。