【廉side】

『あたしの方が……好きだもん』

その言葉に、たくさんの意味が込められてるってすぐにわかった。

そう言う澪桜は今にも泣きそうで、でも独占欲も見えて。

たまに見える澪桜に俺は弱い。

「廉くんっ!見てチューリップ!」

「おー!チューリップってこんな色あんだな」

目をキラキラさせやがって……。

花が嫌いだと思ったことは無い。

「ねぇ廉くん」

「ん?」

「誕生日……知りたいなぁ」

……誕生日?

「2月14日」

「えっ、バレンタイン!」

俺の誕生日知って嬉しそうだな。