でも廉くん、嫌そうな顔してなかった。

廉くんの顔を見上げれば、眉間にシワを寄せてて。

「花に興味は無かったけど嫌いじゃねぇよ。勝手にデタラメ言うな沙織」

「こんな子に合わせる必要ある?言っとくけど黒百合ならないよ?」

どうしてこの子にそんなことがわかるの……?

それに、どうやって場所を突き止めたのかも気になるし。

でも……それよりも繋がれた手に込められる力の強さが気になる。

まるであたしが逃げれないように繋がれてるみたい。

「俺と澪桜の邪魔すんな。黒百合なら自分たちで探すしお前のことなんか信じねぇ」

「ふぅーん……ねぇ澪桜さん」

今日初めて視線が合って、身体が身構える。

「っなんですか……」

廉くんを見る視線とは違う。

鋭くて冷たい目。