「そうだね」

早くふたりになりたい。

「じゃあまたな」

「へーい」

「気をつけるんだぞ」

「澪桜またね!」

「ばいばい!」

俺と澪桜はアジトを後にした。

やっべ、我慢できない。

「澪桜こっち」

「え?」

アジトから少し離れた路地裏に入った。

ここなら誰にも見られない。

「廉くん?」

不思議そうに俺を見つめる澪桜。

そんな澪桜を抱き寄せて顔を近づけた。

「っ廉くん、ここ外だよっ」

「知ってる。でも家まで持たない」