「澪桜ちゃん!廉澪桜ちゃんの話しかしないんだけどどうにかなんないの?」

「ちょ、バカお前!」

澪桜の前では余裕な感じにしたいのに。

こんなだせぇところ見られたくないんだけど。

「え、廉くんあたしの話してくれてたの?」

「え、あ……うん」

澪桜はパァァっと顔色を明るくさせると、えへへとはにかんだ。

(((か……かわいい……!)))

「これは廉の気持ちわからなくもないな」

「だろ?」

「……?」

澪桜だけ首を傾げている。

あぁもう、その動作すらも可愛い。

「あ、廉くんっ!いま夜桜のみんなからおすすめされたんだけど、今度のデートここ行きたいな」

そう言いながらスマホを渡してきた澪桜。

スマホを見ると、ここらで有名な花畑だった。