「まさか!」

「ならいいじゃん?」

だ、だめだ……完全に廉くん頬緩んでる。

「ずっと好きだった子と両想いになって俺いま浮かれてんの。許して」

ずっと好きだった子……。

「俺今まで以上に澪桜を守るから。今は彼氏として澪桜のこと全力で愛す」

「っ……全力って」

もう充分すぎるくらいだよ。

だってあたし、胸いっぱいなんだもん。

廉くんはチュッとあたしの額にキスをした。

「だから澪桜は遠慮なんかしないでわがままでもなんでも言って。隣に俺がいるんだから」

そう言ってくれる廉くんは、今までのあたしの人生と生き方を悟ってるようで。

愛されることを諦めたあたし。

でも……もう一度願っていいのなら。

「……愛され、たい」