「わかった」

正樹さんは社長さんと協力しながら沙織さんを担いで客間を出ていった。

絢さんもそれに続いて出ていった。

なんか……一件落着?

って、廉くん濡れてるんだった!

「れ、廉くん!あたしのせいで水かけられちゃってごめんね、早く着替え……」

「なぁ、さっきのホント?」

あたしの手をガシッと握って距離を詰めた。

っ……。

「俺のこと、好きって……恋愛対象としてって意味であってる?」

「っうん……あたし、廉くんが好きなの。ずっとずっと……大好きなの」

花火大会で言えなかったこの気持ち。

やっと……やっと言えた。

「あー……抱きしめたいけど濡れてるから抱きしめれねぇ……」