「っ廉くん!」

あたしを庇って水を浴びた廉くん。

「おい……マジでふざけんなよお前」

「れ、廉っ……そんな子より私と婚約しよ?私の方が廉を満足させれるよ?」

「好きな女がいて満足しないような男じゃねーよ俺は」

え……?

ギュッと廉くんに手を繋がれた。

「俺も澪桜が好きだから。なんで好きな女がいんのに嫌いな女と婚約しなきゃなんねーの?」

っ……嘘。

いま、好きって言われた……?

「廉くん、本当に沙織が失礼なことをしてしまい申し訳ない。澪桜さんも迷惑かけたね」

「お分かりいただけたか?廉と澪桜ちゃんは真剣交際しているんだ」

「本当に申し訳ない。真剣交際をしているふたりを別れさせるつもりはないよ。こちらも引くとするよ」

てことは……。