この先もずっとずっと澪桜といるに決まってる。

「俺は澪桜と結婚する」

「っでも鮎川財閥に逆らうなんてことしたら八城財閥は……」

澪桜はどんな時でも自分じゃなくて俺や家のことを心配してくれるのか。

本当に……どこまで心が綺麗なんだよ。

「大丈夫。俺と父さんでなんとかする。澪桜は俺を信じてほしい」

「廉くん……」

澪桜の頬に手を添えれば、澪桜の瞳が熱を帯びた。

あぁこれ、期待してもいいかな。

澪桜ももしかしたら、俺のこと恋愛対象として好いてくれてるんじゃないかって。

「あたし……廉くんのそばにいていいの?」

「いいんだよ」

細い身体を優しく抱きしめた。

何度抱きしめても慣れないこの感覚。

俺の力で壊してしまうんじゃないか。