「やめろっつってんだろ!!」

アジトに廉くんの声が響いた。

今までにないくらい、怒ってる……。

「俺が結婚すんのは澪桜だけだ。お前に情なんか湧いたことすらないし湧く気もない。可愛いと思うのも守りたいと思うのも澪桜だけだから」

「は、はぁ?廉どうしちゃったの」

「お前ら」

廉くんは仲間たちに呼びかけて、

「「はいっ」」

仲間たちは女の人を担いだ。

「っちょっとなにするの!?離して!」

そのままアジトの外に出して、鍵を閉めた。

あの人が、廉くんの元カノ……。

っ……さっきのキスが忘れられない。

どうしよう、胸が痛い……っ。

「廉、厄介なことになるぞこれ……」

「チッ……ごめん丈、また迷惑かけるかも」