慌てて一緒に出て、アジトの裏に来た。

「あんた廉に言うんじゃないよ」

「言うかよ!で、なにがどうなって恋したって自覚したんだ!?」

うぅ……。

ふたりに昨日の出来事を話すと、ふたりともあんぐりと口を開けてた。

「廉、誰かに起こされんの嫌いな奴なのに」

「やっぱ相手が澪桜ちゃんならなんでもOKなんだなあいつ」

そんなことないと思うけど……。

「あのね、廉くんにはその……内緒にしてほしい」

「澪桜……」

「あたし、廉くんがそばにいてくれるだけでいいんだ。本当なら恋なんてしない人生だったもん」

そんなあたしに、恋を教えてくれた。

でも……あたしが気持ちを伝えて、廉くんの迷惑になってしまったら?

そりゃあたしだって、小さい頃はお母様とお父様が大好きだった。