「えぇ、でもこのサンドバッグ殴りたい」

「んなキラキラした瞳で言うことじゃないって」

澪桜、ホントに令嬢なんだよね……?

廉が澪桜の押しに勝てるわけもなく、澪桜は仲間たちに教えてもらいながらサンドバッグを殴る。

「澪桜は廉のこと尻に敷くのが上手いな」

「本人無自覚だからね」

澪桜が仲間にトレーニングしてもらってる間、廉が登ってきた。

「いつから見てたんだよお前ら」

「澪桜ちゃんが目キラキラさせながらサンドバッグ殴りたいって言ってるところ〜」

「澪桜にあんま怪我するようなことさせたくないんだけどなぁ俺は」

澪桜のことを見つめる廉の瞳。

今まで廉がこんな優しい瞳をすることはなかった。

「廉、ホントに澪桜が好きなんだねぇ……」

「は!?な、なんだよ急に」

「もっと頑張って澪桜を意識させないと!いつ他の男に取られるかわかんないんだからね!?」